「振袖」反対は何~だ?

2016年12月05日
体験会

「振袖」の「振り」ってお袖が長くて振れるから振袖だと思っている人は多いはずです。

実は、「振り」とは、お袖の長さではなくて、袖の胴体側になる開口部分の名前なんです。

ず~と昔は、ここは縫いつけてあるのが一般的で、体温が高く、発汗の多い子供の着物だけに「振り」があるのが普通でした。そのうちに、「振り」と胴体側のスリット「身八つ口」を付けるのが一般的になりました。「付ける」と言っても、「開口部分」を付けることで、縫わないという意味なのですが・・・

そして、結婚すると「振り」を縫い付けるという習慣に変わったのです。ちなみに、「振り」を縫い付けた着物を「留める」ことから「留袖」と呼びました。現在は、「留袖」と言えば、既婚者の第一礼装で、結婚式などで新郎新婦のお母様が来ている着物ですが、じつは現在の「留袖」には「振り」があって「振袖」なんです。

何だか、ややこしい話になってきましたが、着物には、様々な歴史があります。

生活の中の文化ですので、時代によって変化もしてきました。

でも、時代が流れても、お振袖がお嬢様方がきちんとした礼装として着る物には変わりありません。

きちんとした、礼装としての振袖を選んで頂けたら嬉しいです。

鎌倉 きもの蔵人みやもと 四代目 宮本 英光